腰痛体操で知る!【体の弱点と改善方法】

腰痛体操で知る体の弱点
【理学療法】

「30秒の腰痛体操で簡単に治りました!」
「当院のストレッチでヘルニアの9割は改善する」

このような言葉を様々なところで見かけるが、腰痛の原因や治療法は個々によって違うので絶対的な方法はない

だから人によってはいくら有名な体操をしたところで治らないことはザラではあるが、腰痛体操に期待できる効果は他にあり、体の弱くなっている部位を知ることができる点にある。

このページでは腰痛体操によって分かる本当に改善すべき箇所や、腰痛体操の動画や方法を探すときに注意する点を解説している。

目次
  1. 腰痛体操により本当の改善点を知る
    10秒ほどの腰痛体操
    20秒ほどの腰痛体操
  2. 【続けること】NHKの番組でも紹介された3秒の腰痛体操
  3. 【注意】腰痛体操の動画や方法を探すとき
  4. さいごに、治すために大事なセルフケアのこと

腰痛体操により本当の改善点を知る

下記の運動を試して、痛みが出るか試してほしい。
比較的に短時間で見られる動画や、画像などを参考にしていただければと思う。

10秒ほどの腰痛体操


[youtube参照:腰痛解消 ぎっくり腰予防 ハムストリングストレッチ]

【動画の説明】0:10秒〜0:30秒のあいだの動き

やり方

ベッド上やマットレスの上などで仰向けになり、裏もも辺り(ハムストリング)を伸ばす。
前屈したときに裏ものが伸びているイメージ。

この動きが難しい場合

裏もも辺りの筋肉や伸縮性が低下していると考えられる。
もしあなたがそうであるならば、体の構造上、気付かないうちに姿勢が猫背・円背(えんぱい)になっていることが多い。

根本的な改善点

猫背は腰周りを支える腹筋と背筋のバランスを歪ませ、腰に痛みがでる原因となる。

この場合、腰痛の改善は腹筋や背筋を鍛えることも大事ではあるのだが、根本的な原因である裏もも辺り(ハムストリング)の筋肉を改善することが、あなたが腰痛を治す可能性を高めるということになる。

まず、あなたができること

上のストレッチを無理なく行い、少しずつハムストリングを伸ばせるようにしよう。

20秒ほどの腰痛体操


[youtube参照:【ギックリ腰を繰り返す方必見!!】 ぎっくり腰予防法]

【動画の説明】1:10秒〜1:30秒のあいだの動き

やり方

うつ伏せに寝たままの状態から手をつき、徐々に体を反らして起き上がらせる。
ゆっくり呼吸する。

ポイント

これはぎっくり腰にも有効なマッケンジー体操という1つで、この腰痛体操の動きにより痛みが出ると、その箇所の筋肉が弱まっていると考えられる。
つまり腹筋や背筋の筋力の低下とバランスを改善することが、腰痛をなくすために大事だろう。

マッケンジー体操とは
ニュージーランドの理学療法士である、ロビン・マッケンジー氏によって考案された腰痛体操

もちろん腰痛の原因はこれだけではなく姿勢や環境に依存している場合が多いが、1つ1つ改善していくことが大事。

【続けること】NHKの番組でも紹介された3秒の腰痛体操

また体の弱点を知ることと合わせて知っておくと良いことがある。
それは、腰痛体操で治らない患者の多くは”続けていない点”にある。
腰痛を治すためには毎日のように、定期的に続けることが絶対条件に思っておいた方がいい程だ。

しかし数々のストレッチを覚えるのは大変で、気持ちが億劫になるのも分かる。
よって、1つの例として3秒でできる方法をおすすめする。

NHKオンライン「NHKスペシャル腰痛・治療革命 ~見えてきた痛みのメカニズム~」などテレビ番組でも紹介されているが、この運動は無理なく続けることができる有名な腰痛体操だ。
(該当サイト内に腰痛チェックのpdfファイルあり)

似たような動画では下記のようなものがある。


[参照:youtube]

この腰痛体操はオフィスでもできるし、椅子に座ってできる。

やり方
  1. 足を肩幅より、やや広めに開く
  2. 両手をお尻に当てる
  3. 息を吐きながら、ゆっくり状態を反らす
  4. 骨盤を前に押し込むイメージで、上半身を反らしたまま状態を3秒保つ

この運動もつらい場合は下に説明しているが、セルフケアを怠らないことを強くおすすめする。
(痛いときは無理に行わないように。椎間板ヘルニアなど症状によってはしびれが出たりと悪化させるおそれがあるので注意。)

【注意】腰痛体操の動画や方法を探すとき

体操の動画や方法を探すとき冒頭でも触れたが、「簡単に治る。」「誰でも治る」といったようなストレッチ方法は、正直なところ宣伝商法、客寄せパンダと呼ばれる場合がほとんどだ。販売されているdvdやビデオもそう。

考えてみると当たり前のことなのだが、例えば書店でたくさん並んでいる本のタイトルが目に止まらなければ、誰も手にとってくれないのと同じだ。
どれだけ面白い内容の本であっても、有名でなければ目を惹くキャッチコピーじゃないとお客さんが商品を手に取ってくれない。購入にはつながらない。

施術も同様に、釣り文句で患者を呼び寄せて経営しているところがある。
腕がいくらよくても、お客さんが来院しなければ悲しいことにつぶれてしまうのが現実である。

腰痛の治療において、施術者や専門書など文献の宣伝文句が過剰なことはあるが、それは経営を存続させるために経営者が仕方なくしているところも多いのだ。

腰痛体操の効果は一歩引いた目線で

しかし集客のための釣り文句には注意したいが、患者にとってはそれがどうであっても、実際に1分で治る腰痛体操やストレッチ自体は、人によっては改善の大きな近道になることもある。

よって、腰痛体操の動画や方法を探すときは、あくまで「これで治る人もいるんだな」「経営のためかもしれないが、もしかすると本当に良い体操なのかも」といたように冷静に一歩引いた目線が大事になる。

腰痛を治すにあたり誰でも同じ効果が得られる方法はないにしろ、自分の体を知り、適切な改善方法を行うことは改善への近道にほかならないのは確かだからだ。

さいごに、治すために大事なセルフケアのこと

腰痛は放っておいても治るものではない。
厚労省(厚生労働省)が「職場における腰痛予防対策指針」を改訂したりと、近年は介護職やデスクワークの方で腰痛持ちの方が増え、高齢者でなくても10代のころから何十年も痛みを引きずっている人もいる。 

しかし、改善するために腰痛は諦めずに続けることが何より大事だ。
芸能人のダチョウ倶楽部の肥後氏が書いた「あきらめない腰痛」という本もあるように、治すためには「治すこと」を目的に自分でどれだけ行動できるかにかかっている。

根本的な痛みの原因を知り、そして筋肉が低下しないコルセットの着用をしたり、日頃から腰に負担をかけすぎないよう生活環境を変えセルフケアしていこう。

腰痛が治らないと悩む方へ

腰痛コルセットのおすすめ【症状や仕事による】正しい選び方

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

スポンサーリンク