腰痛で仕事を辞めるにあたり、失敗したこと。良かったこと

腰痛で仕事を辞めるにあたり、失敗したこと。良かったこと

【35歳 既婚】子供が1人のヘルパーをしていたKさんの話を掲載

私は特養でヘルパーをしていて、夜勤することもしばしば。
男性介護士の人なら分かると思いますが、結構な力仕事です。朝の離床のときなんて、ヘトヘトの体で自分が介護される側みたいなものでした。

家族を支えるために少しでも給料を稼ごうと思い必死で働いてきましたが、キツい仕事、管理者や看護師との対立などストレスは多く、その上で腰痛がひどくなってしまいどうしようもない日々が続いていました。

一時期は「無」になり黙々と働くこともしていましたが、当時の勤め先でこの先ずっと続けていくことは難しいと思い、とりあえず仕事を辞める前提で今後どう動けばいいのか考えました。

介護の仕事を辞める前にしたこと

まず始めに、仕事を数ヶ月休むか? 一度辞めて腰を治すのか? それとも会社に在籍しながら体を使わない職種に転職するか考えました。

このとき2歳の息子が1人。家計は大変でとても悩みましたが、妻と相談して「今後のことも考えると第一に腰を治すこと」に決めました。
仕事を辞めて、3ヶ月間療養する。転職活動はするが、復職は腰の様子を見ながら考える。
正直、体を休めてみないと分からないものなので、とりあえず3ヶ月という期間で区切りました。

この期間の理由は、腰痛の改善にそれぐらい要する人が多いというのを整体師の先生から聞いたことと、退職してから失業保険をもらい始めるのが3ヶ月後からなので、気持ち的にも金銭的にも転職活動に身が入ると思ったからです。

また、転職するならどういった仕事がいいか。他業種に入社するためには何をすべきかを考えました。
ただでさえ家族に迷惑をかけるので、のちに転職活動で焦るのが嫌だったのです。

こういうことを事前に考えていて本当によかったと思いました。

結局決めたこと

・1に腰を治す。
・2に失業保険が終わる6ヶ月後までに転職する。営業は気が進まないが、経験不問のところが多いので受けまくる。
・3にまったく仕事が決まりそうになければ職業訓練校も視野に入れる。(仕事に就きやすいため)
・4に訓練校で就職に有利な学校がない。または受からなければ実家に帰り、バイトや在宅ワークなどしながら就職活動をする。

とりあえず家計はきついですが、実家に頼ったり事前に今後必要になってくる生活費の計算して、準備をすすめることにしました。

情けないことばかりですが、将来的なことを考えると割り切るしかありません。進むしかなかったのです。

腰を休めるためヘルニアを理由に退職

腰痛の原因は4椎の中程度のヘルニアでした。施設長に退職理由はそのまま伝えました。

勤務先には以前から腰痛のことは相談していて、「ケアマネの資格をとれば…」という話もあり、それも実際に考えてはいました。

しかしまずは腰を治すことが第一で、休職できたとしてもタイミングよく仕事復帰の目星がつけられそうもないという結論に達したため退職届けを出しました。

療養期間。腰を治すのに専念する

仕事を辞めてからしたことは、勉強と療養です。
保険はいくらあってもいいので、介護の仕事に復帰するかもしれないと思いケアマネージャーの資格の勉強をしていました。

腰に関しては毎日欠かさず腰痛体操です。
また、絶対に腰に負担をかけないこと。これは家族の協力があってこそでした。妻の理解がなければ到底無理だったと思います。

ほかには寝るとき以外はコルセットを着て生活したり、また悪化しないように腹筋をしたりしました。

しかし収入がないと本当に焦ります。

割り切るしかないですし自分勝手に落ち込むのもおかしいので、妻には悪いなと感じながらも「せっかくの機会だから」と、映画を借りたりのんびりしました。できる限りの家事はしていましたが。

1ヶ月、2ヶ月と経つ

1ヶ月ほどすると、なんとなく痛みが弱まったような気がしました。
そのまま生活を続け、2ヶ月ほどすると明らかに腰がよくなっているのが分かり、このときにようやく仕事を辞めてよかったんだ…と思えました。
やはり毎日仕事とストレスで腰を休めていなかったのが多きな腰痛の原因だったと思います。

しかしそれからは、あまり進歩がなくて気持ちも落ち込み不安にかられた時期でした。ハローワークに通い仕事を探したりもしていましたが、未経験で給料など待遇に満足のいく求人は難しいよなぁと家族に愚痴をこぼした覚えがあります。

そんな中、とりあえずの3ヶ月が過ぎました。

就職活動と仕事復帰

体を休めるため退職し、腰の痛みは少し良くなったにしても、まだまだ全快できていない。
しかし社会から離れていることへの焦りは大きく、すぐにでも「仕事復帰したい」という葛藤があり、予定通り就職活動に力を入れました。
とりあえず転職サポート(マイナビエージェントなど)、なにかしら登録したと思います。

今でこそ分かりますが、当時失敗したなーと感じたのは仕事を辞める前にできることは何でも早めにやった方がいいということです。そしたら少しでも焦らずに済んだと思います。プロなどに腰痛でもできる仕事を探してもらったり今の状況でも何でも相談できる機関は利用しておいて損はしません。

それから保険関係や事務職など今まで意識してこなかった職種にも、待遇がクリアできていれば出ている求人や紹介してもらった会社に履歴書を送りました。
結果は4通に1回は書類選考が通り、面接といった感じです。

ただ20社ほど受けましたが、全然受かりませんでした。

また、もう一度介護職への復帰は保険でしたがタイミング的にケアマネの資格は受験が難しいと断念。受験日のことも考えて辞めたわけではなかったので、結局勉強は無駄になりました。

こういう “どっちつかず” に行動をしてしまうところが自分にはあって、面接の結果にも出ていたのかもしれません。自分を戒めるきっかけにもなり、1つ1つの面接に向けてちゃんと備えようと思いました。

5ヶ月後。気にならない程度に治る

年齢と未経験という壁が高かったですが、仕事を辞めてから5ヶ月経ったころ、転職エージェントに紹介してもらった不動産と医療機器の営業で内定をいただきました。
これは本当に本当に嬉しかったです。

また、就職活動中にも腰のセルフケアは毎日していて進歩がみられました。ストレッチ方法を変えたりコルセットを新しい物に変えたりしたのが良かったのかもしれません。外に出たりと行動したのも関係あるかもしれません。

とりあえず新しい仕事が決まった頃には、腰の痛みが気にならない日もあるほどになっていました。今考えてみると、ストレスも影響していたんじゃないかと思いますが。

腰痛で仕事を辞めて良かった点と悪かった点のまとめ

結果的に仕事を辞めることで腰痛は治り、転職先も決まって本当によかった。
こうして文章で表すと淡々としていますが、家族とは何度も話し合い険悪なムードに何度もなったりと大変でした。それでも、ずっと助けてもらっていました。

やって良かったこと

私の場合、介護という仕事なので腰に負担をかけない日はありませんでした。
今考えると体も精神的にも治せる環境ではなかったので、辞めて正解だったと思います。

また事前に自分が今後どう動くべきか家族と相談したうえで決めておいて本当によかったです。貯金の残高とにらめっこするより、先に「いつまでに治らなければ〜」と月々の出費を計算した上で期間を決めていたので、予定は立てやすかったのかなと思います。

それでも”働かない”というのは精神的にくるものがありますし。

やっておけばよかったこと、失敗した点

結局、医療機器の営業に就きました。それは良かったのですが、ケアマネージャーの資格取得のために勉強した期間はもったいなかったと思います。
将来的な保険はいくらあってもいいと思いましたが、いろいろと中途半端でした。

どう転んでも就職するぞという気持ちはあったものの、なにかの資格をとるために辞める時期を決めておいたり、事前にできることをもっともっと具体的に考えておくべきだったかなと思います。

そして、福祉関係で合計7年ほど働いていたため転職活動で身にしみて分かりましたが、年齢的に少しでも早く辞める決断をしていたら、もう少し仕事の幅は広かっただろうなと感じました。

さいごに。今想うこと

人生単位で考えると、半年ほどの期間が長いか短いかは分かりませんが、現在こうして腰に痛みが無く家族平和に暮らせるのは、療養期間があってのものでしょう。

いろんな葛藤やもう少し早くやめておけば……なんて思うこともありましたが、今だから言えることだと思います。
健康第一です。

毎日に余裕がない生活をしていたときでは、正常な思考で考えられてなかっただろうな。そう思う事がたくさんあります。
悩んでいた時間も貴重ですが、行動を起こして私はよかった。諦めないで良かったです。

今できる些細なことでも行動に移す。家族と話し合う。まず腰痛を治すためには、今後自分がどうしたいかを考えることが大事だと思います。

関連リンク
マイナビエージェント

エゴスキューの口コミ「介護で辛いヘルニアに、効果あった」

腰痛が治らない理由「治せないループ」から抜ける

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

スポンサーリンク