「これをしたら確実に治る!」
「当院では治せます!」
このような“強く言いきる言葉”は世の中にあふれているが、まず腰痛の治療法に「絶対」はない。
腰痛が治らない理由に病院サイドや整体師などが「治せない」とは言えない場合を踏まえて解説しているが、特定のことをしたからといって必ず良くなる治療法は存在せず、体格から生活スタイルまでまったく同じ人などいるはずがないので改善方法が千差万別なのは当たり前のことだ。
しかし、様々な改善方法を知っておくことは患者や施術者にとっても大事なことには変わりない。
下記に自分で今からでもできる改善方法や、話題の腰痛体操について記している。
腰痛改善のためにできること
1.日常生活で意識
普段の何気ない生活を振り返ってみよう。ささいなことで腰に負担をかけていることも多い。
生理現象「咳、くしゃみ」など
たとえば腰痛持ちの方にとってクシャミは天敵だ。
「くしゃみで腰に激痛が…整体院に行くのは危険」ページの後半に腰痛時のくしゃみのやり方や、止め方について記載しているので、坐骨神経痛やヘルニアの方などの参考になれば幸いだ。
姿勢
腰痛を改善するためには、姿勢を正しくすること。たとえば顔を洗うときなど、洗面所で中腰になるのは避けよう。
また、後述するが反るのが痛いからと逆に背中を丸めて猫背の姿勢を続けてしまうと腹筋と背筋のバランスが崩れ余計に症状が悪化する。
寝るときはできるだけ横向きになり、足のあいだにクッションを挟むようにしよう。
持ち物
片側の手で持つカバンや肩にかけるタイプのトートバッグは体にかかる負荷がアンバランスになる。
できるなら荷物は軽量のリュックを使うのがおすすめだ。
通販サイトのAmazonなどで現代では簡単に手に入る。
また、腰痛は歩き方ひとつで悪化するのはよくある話だ。
その代表的なもの、靴の選び方から気をつけよう。これはすぐにできるセルフケアだ。腰痛持ちの正しい靴の選び方に書いてあるが、できるだけ負担をかけないような靴を日常的に履こう。
2.ストレッチ・腰痛体操
腰痛体操やストレッチの効果は筋肉の伸縮性を高めたり、痛みをとることだけではない。
体を動かしたときの反応によって、本当に改善すべきところを知ることができる。
NHKなどのテレビ番組で話題の腰痛体操も踏まえて、10秒程度でできるストレッチ動画をいくつか挙げ、腰痛体操で知る!【体の弱点と改善方法】で解説している。
ちなみに…
NHKのCHOISEやためしてガッテンは、腰痛に関するテレビ番組の特集が組まれていることがあるので、参考にするのも1つだ。
3.筋トレをおすすめする人
ストレッチで筋力を伸ばしてたとしても、腰周りを支える筋力が低下している人や腹筋と背筋のバランスが崩れている人にとっては筋肉トレーニングをおすすめする。
ただ椎間板ヘルニアなど腰痛がひどい人にとっては腹筋1回でもつらくてできないもの。
この場合は腰痛の改善に腹筋を鍛える方法【痛くてできない人、必見】を参考に、無理をせず筋力アップをしてほしい。
4.腰痛に適した運動
プールで歩くことにより、体の運動になり筋力アップも期待できる。
ウォーキングより体にかかる負担が少ないので、おすすめだ。
5.悪化をガード
日常生活の姿勢でも触れたが、姿勢が悪かったり仕事などで腰に負担をかける生活をしていると、せっかく施術を行っていても痛みを改善していくのは難しい。
特に介護職やデスクワークを仕事にしている人は腰痛で苦しんでいることが多い。症状や仕事による腰痛コルセットの正しい選び方などを参考に、あなたのライフスタイルに合ったサポートを心がけよう。
ちなみにコルセットはずっとつけていると腹筋を弱めて治すまでの期間が長くなるという考え方もあるが、それは機能性と使い方次第。
腰を悪化させいように、こうしたサポート用品は有効だ。
6.心のケア
精神的ストレスが慢性腰痛の原因になっていることもある。
ストレスは脳内の痛みを抑える働きが弱まったり、自律神経のバランスが崩れる影響があるとされる。体の休息だけではなく、心のケアもしよう。
参考:ヘルニアがつらい…激痛の日々に疲れたときにできる癒しなど
7.医学療法・理学療法
病院の整形外科で、理学療法のリハビリを受ける。
また腰椎の椎間板ヘルニアの場合はブロック注射を受け、様子をみることも1つだ。
詳しくはブロック注射の効果と期間をご覧いただきたい。
手術適用の場合は体験談も参考に。
※ ヘルニアの手術前・手術後の体験談【再発から対処法まで】
腰痛の改善は続けること
さまざまな整体院や病院に通い、結局どうすればいいのか分からず治らないままの人は多い。
昨今はインターネットで情報がありふれて何が本当なのか戸惑うこともあるだろう。
冒頭に書いたように、腰痛を改善する方法は人によって違う。ただ、治すために大事なことは面倒な気持ちは分かるが普段からセルフケアをして施術やストレッチを続けること。
これが何より難しいが、治す意識を自ら持って改善に取り組んでほしい。